芋虫のボルト

どちらかと言えば病害虫の被害に悩まされることの少ないローズマリーだが、今の時期はちょっと違う。

春に開花が終わり、少し休ませてからローズマリーは挿し木をすることが多い。すると、ちょうど夏にポット上げを迎え、今はぐんぐん成長する時期になる。気温も高めで、水分も申し分なく与えていると柔らかく、美味しい新芽が次々伸びるから、蛾(蝶かも?)の幼虫の餌食になりやすい。

マリンブルーローズマリー

幸い、見つけるのは容易で、葉がかじられた跡が残る。冬ならばがっしりとした葉でなかなかかじられることも無いだろうと思われるマリンブルーローズマリーもこの有り様だ。

この中央に犯人がいる
この中央に犯人がいる

丁寧に探せば犯人の居場所も分かる。何枚かの葉を巻いてお家を建てている。たいていはこの中にいるので、すぐわかるのだが、捕殺しようと思うのなら慎重に。

突然動き出し・・・
突然動き出し・・・

俊足のスプリンターなのだ。見た目からは想像できないぐらいすばしっこい動きで下へ逃げる。地面に落ちたらなかなか見つけにくいだろう。

下に向かってパパパッと逃げる
下に向かってパパパッと逃げる

カメラで撮影するのもなかなか大変だった。

厄介なやつら

暖かい時期の庭仕事で注意したいのは毒のある昆虫である。蜂もむろん危険だが、毒の有る毛虫も厄介である。

特にうちのスタッフの中で嫌われているのがイラガの幼虫。思わぬところにポツンといたりするので、虚を突かれがちだ。

昨日も剪定した枝を片付けようとしたら左の手首のところに激痛が走った。手袋をしていたのに、ちょうど手袋と長袖の隙間を狙われた。

チクチクチクチクチクチクチクチク

イラガ特有の痛みである。

ダッシュで車に戻り、刺されたところにガムテープを何度も貼ってははがす。針を抜くためである。これでほぼ大丈夫だが、念のため、ラベンダーオイルも塗っておく。作業に戻り、その後痛みも出なかった。

一応対処方法が分かっているので刺されてもそれほど心配することはなくなった。でもやはり刺されるのはイヤである。

今日も一つの庭で仕事を終え、車に剪定した枝を積んだ。次の庭で、さて、作業を始めようとした時、くま手の柄に付いているイラガを発見。確か今日の枝にはいなかったのに・・・・

イラガ

更に、圃場に戻り、車に乗せた道具を片付けようとして、ふと見るとクリップボードにまた一匹。

イラガ

今日一日、恐る恐る車に乗るはめになったのである。

蝶に惑わされた話

蝶が目につく日が続く。いや、今日の場合は目を奪われたと言うのが正しい。普段蝶が飛んでいてもそれほど気にかけることもないのだが、今日ばかりは違った。

どこからかビニールハウスに入って来た一匹の蝶。ゆったりと、優雅に羽を動かす姿、その色にハッとさせられた。特に言葉では言い表せない羽根の色、いつの間にか作業をするのも忘れ、蝶を追っていた。

そうそう、写真、写真。と、どこかへ行ってしまうのを心配しながらもデジカメを取りに戻った。幸い、まだその当たりにいて休憩中の御様子。脅かさないよう、そっと近づき、まずは一枚。

カラスアゲハ?しばらくしてまたふわりと飛びはじめたが、すぐにローズマリーの鉢に止まった。羽を傷めているようである。それで飛び方もゆっくりだったのだろうか。もうこれ以上追い回すのをやめた。
カラスアゲハ?
こんなとき、蝶の種類を知らない人(私)は、「もしかして新種?」なんてドキドキしてしまうものだ。今回も事務所に戻って調べたらカラスアゲハかその仲間のようであった。ミヤマカラスアゲハと言うのにも似ているが、よくわからなかった。それほど珍しくないようでちょっとがっかり。

いわゆる蝶に惑わされたと言う話。ま、夜の蝶でなくて良かった。

ヤマトシジミ

お盆ごろから、ひらひらとハウスの中に迷い込んでくる小さな蝶や蛾が目立つようになる。可愛らしいチョウの仲間や、小さな蛾の仲間も多い。

小さいので油断していると、マロウの仲間やタイムの葉に卵を産み付ける種類もいるようで、あっという間に葉が食い跡だらけになってしまう。幼虫を見つけるのはそれほど難しくないのだが、捕まえようとするとピュッと逃げられたりして悔しい思いをさせられる。

いったん食い荒らされた葉は元に戻らないので、苗なら切り戻さなくてはならず、チト迷惑なやつらである。

ヤマトシジミ?かな
ヤマトシジミ?かな

今日はペレニアルフラックスの葉先で一休みしている一匹を見つけた。そよ風が吹いても揺れてしまう繊細な葉の上でもちょこんと止まれる小さなサイズ。この方はヤマトシジミかな?同じ名前でも、どちらかと言えば味噌汁にできる貝のヤマトシジミのほうが有りがたいんだけど。

ウワ〜ン

ビニールハウスの中で苗の整理をしていると、外から「ウワ〜ン」とかすかにうなるような音が聞こえてきた。

おや、何の音だ?と一瞬思ったが、すぐにわかった。蜂の巣離れである。昨年も確か今ごろ遭遇したように思う。

外へ出てみて、音のする方へ行ってみると、裏の竹やぶの辺りで蜂が群れ飛んでいる。即座にカメラを構えたが、遠すぎるのとカメラの性能が足りず、何の写真だかわからなくなってしまった。

subanare

昨年は群れがビニールハウスの方へ向かってきた。ミツバチは怖くとも何ともなくとも、さすがに何百(何千?)の群れになると少し緊張した。今年は竹やぶの奥のほうへ消えていったので少し安心でもあり、残念でもあった。

また、昨年は二日続けて巣離れに遭遇。何か起こるのではないかと話していた。ミツバチの減少が危ぶまれている今年、一度でも多く見かけたいぐらいである。