対策は十分か?

この冬、12月に初雪は観測されたが積もるほどではなく、それ以降も降ってもみぞれ程度。

スタッフとも「せっかくスタッドレスに変えたのに、タイヤを削っているようなものだね」と話しているぐらいだ。

ただ、雪にはいままでなんども痛い目にあわされているし、こんな風に油断している時が一番危ない。

昨年の1月下旬の大雪のときも、大丈夫だろうと対策を怠っていた一棟のビニールハウスが雪害にあった。その際は、修復に忙しくてなかなか記録ができなかったので、気を引き締めるためにも少し書き残しておきたいと思う。

2017年1月下旬の大雪
2017年1月下旬の大雪

記録を見ると、2017年1月22日から23日にかけて急激に積雪があった。縦方向の補強が不十分だった一棟の奥半分がおおきくひしゃげてしまったのだ。

雪の重さで折れたパイプ
雪の重さで折れたパイプ

他のビニールハウスは中央に縦方向の支柱が何本も入れてあるので雪の重さにも比較的強くなっているが、このビニールハウスは二重構造のため、縦の支柱が入れてなかった。

雪の重みで内側を押しつぶす外側のパイプ
雪の重みで内側を押しつぶす外側のパイプ

しかも、縦方向の支柱も、入れようと思えば入れられたのに、「内側のビニールに穴を開けてしまうのがもったいない」という貧乏くさい気持ちが支柱を入れることをためらわせたのだ。明らかに準備不足である。

なので、今回は冬のはじめに縦方向の支柱を入れる作業を行った。

内張
内張

秋に取り付けた内側のビニール。もちろん新品である。これに穴を開けて縦の支柱を通さねばならない。

補強部分の縦パイプ
補強部分の縦パイプ

この補強部分の縦パイプにつなげるよう、支柱パイプを取り付けていく。

カッターナイフで穴を開けたりはしない。裂けることはないと思われるがやはりここは丁寧に円形の穴を開けたいところ。

バーナー

場所を確認して、少し小さめの径のパイプをバーナーで熱する。

穴あけ

パイプが熱くなったら慎重にビニールに当てる。緊張感と罪悪感が入り混じる。

穴あけ穴あけ

綺麗に穴が空いた。

ジョイント

縦のパイプをジョイントして出来上がり。

完成図これで(たぶん)雪が降っても大丈夫だし、これでもダメなようなら諦めるしかないのだ。

要経過観察

まだ天候は安定しないけれど、春を感じさせる日がときどき現れるようになり、お庭の作業もボチボチ進んでいる。

今の時期は、病害虫のトラブルも無いし、植物の方もほとんど成長らしい成長をしないので、久しぶりに様子を見に行くとか、お客様への挨拶程度の訪問が多い。

ところが、とある庭で異常事態を発見。バラの株元に怪しい穴。それも一つどころではない。株によっては二つ三つと見つかった。

ローズの株元の謎の穴

これは一体なんだということになり、穴の様子を確認。問題は、ここへ潜ったのか、ここから出て来たのか。出て行ったならまだ良いが、ここへ潜っていったなら今後が心配だ。とりあえず掘ってみたものの相当に深い。まっすぐでなく、斜めに深い穴だ。しかも結構でかい。

潜るにせよ、出て来たにせよ、掘り上げた泥でもありそうなのにそれも無い。お客様には、「とりあえず今後注意しておきます」と言って帰ろうとした矢先、スタッフが
「支柱のあとじゃないの?」
と指摘。

そういえば、冬の剪定を行ったとき、雪対策に支柱をかけ直した。特に埋め戻すこともしなかったのだろう。さらに観察すると、今冬新たに定植した株元には一つも穴は見つからなかった。

「おそらく原因はそれだね」
と、結論づけたものの、万一と言うこともある。要経過観察である。

教訓。支柱のあとはきちんと埋め戻しておきましょう。