底力

冬の間土の中で息をひそめていたハーブ達も次々と顔を見せるようになった。

久しぶりに出た芽に懐かしさを感じさせるものも多い。でも中にはそうでも無い種類もある。ビニールハウスの横で雑草化しているミントもその一つだ。
ミント
一体どこからやって来たのか今となっては起源も定かではない。株分けの残りがいつの間にか根付いたのか、たまたま捨てた土に混じっていたのか。更に何種類かで交じり合ってしまったようで見た目はオーデコロンミントに似ているが、香りはペパーミントに近い感じだ。といってブラックペパーミントでもない。

ミントの勢いが強いのは今更言うまでもない。しかし、この場所は普段通路にしていて踏み固まっているところである。その上カチンカチンの粘土質。そんな土を割って出てくるパワーは驚異的だ。

夏に繁茂するスピードにも圧倒されるが、むしろ春に見せるこんな姿の方がミントの恐ろしいほどの底力を感じさせる。もう、こうなってしまっては草取りをしても無駄であるからして放置状態だ。

普段口を酸っぱくして「地には植えない方がいいですよ」とアドバイスしている訳もわかっていただけるだろうか。

ものは言いよう

ヨーロッパ原産の丈夫な多年草で、匍匐して広がり、春にスカイブルーの美しい花を次々と咲かせる。日なたを好み、成育は良好、暑さ、寒さにも強い。と説明文を付けると「なになに?・・・」と興味をそそられるかも知れない。

その植物が下の写真。以前にも紹介したVeronicaと同じ仲間である。学名、Veronica persica

オオイヌノフグリ
そう、今圃場の廻りで競うように開花しているオオイヌノフグリの花だ。同じVeronicaの仲間でもこれほど扱いが違うというのはさすがに可愛そうだ。雑草とされ虐げられているが、小さな花も良く見ればなかなか良い色合いをしている。

でもやっぱり増えると困るんだよね。