桜が長く楽しめる春は

今年の春も、暖かくなったかと思うとまた気温が低い日がやってくる日が続く。昨年にも増して桜はかなり長く咲いているようだ。さすがに昨日あたりがお花見のラストだったようだが、花はまだ残っている。

しかし、あまり喜んでもいられない。桜を長く楽しめる春はバジルが育たないのである。
バジル4/11日現在でこのような調子。昨年よりもかなり成長が遅い。実は、先行して発芽した一群がナメクジか何かに食べられてしまったと言うこともある。

すでに、店頭には結構「まだですか?」の問い合せが来ていると言う。スミマセン、私のせいです。ゴメンナサイ。

加温すればもう少し大きく育つことは確かだ。でも、無理して育てても、茎は弱いし、早く植えれば早く育つと言うわけではないのがバジルである。苦労して不本意なものを育てるのもどうかと思うので、気温に応じた育てかたになりそうである。

なので、まだしばらくバジルは出来ません。それでもOKと言う方は、気を長くしてお待ちください。苦労をおかけします。>接客担当

まだまだ頑張る中年バジル

10月になったというのにまだバジルが青々としている。例年ならばもっと黄色みがかってきて葉も厚くなっている頃だ。つい先日もパスタに使ったら結構美味しかった。たいてい、この時期のバジルは甘さよりもスパイシーさが際立ってくる。それが気になり始めるのをきっかけにその年のバジルの終わりを決めることが多い。

スイートバジル

だが今年はこんな調子である上に、種子ももう少し先になりそうだ。

それでも秋を迎えたバジルの姿は老化を感じさせる。春、伸び盛りの新苗の頃はプクプクとした赤ちゃんのほっぺたを思わせる柔らかい葉だったのが、今ではシワだらけで反り返り、硬く、水分もやや不足という感じである。それなのにまだまだ頑張るぞ!という気持ちだけがにじみ出ているようだ。なにやら人間と重なるところが多く、片付けようという私をためらわせるのである。

アフリカのブルー

普通、バジルを購入された方には、「どんどん収穫をかねて剪定をして花を咲かせないようにしてくださいね」とアドバイスする。だが、アフリカンブルーバジルは別である。花が咲いてくれないとそもそも楽しめない。食べて食べれないことは無いようだが、スイートを代表とする食用専用のバジルを育てているとわざわざ手を出す気が起こらない。第一、葉が硬めだ。

そのかわり、とても丈夫だし、寒さにも比較的強い。松江だと、地植えではボーダーラインと言ったところだが、鉢植えならまず大丈夫、軒下で充分冬を越す。スイートバジルブッシュバジルの場合、ビニールハウスの中でもいくら頑張っても冬は越さない。(途中でどうでも良くなって管理が甘くなると言うのも否めないけれど・・・)

アフリカンブルーバジル

写真のアフリカンブルーバジルはこの初夏に9cmポット苗で植え付けたのに一夏でここまで成長した。日当たりもよかったこともあるだろう、剪定もしないのに良い形に育ってくれた。

それにしても、どのへんが「ブルー」なのだろう。何年育ててみても相変わらずわからない。お客さんに聞かれたらどう答えようか?

観賞用か食用か

バジルの季節も終わりが近づきつつある。今年のバジルの出来は場所によってかなりばらつきがあったようだ。全く育たなかったと言う話も結構聞いたし、害虫が少なくて、希に見る良い出来だったと言うお客さんもあった。

ブッシュバジル

さて、こちら、市内の幼稚園の前庭に植えたブッシュバジルである。雨続きの天候に少し心配していたが、なかなか良い感じの球形に育った。花もちらほら咲きはじめているものの、まだしばらくは楽しめそうである。

いわゆる普通のスイートバジルはガーデンの中で観賞用としての役割はあまり高くない。また、それを狙うならかなりしっかりとした管理が必要になってくる。一方でブッシュバジルは日当たりさえよければ結構ほったらかしでも面白い素材になってくれる。鉢植えなら、時々回転させて平均的に日が当るようにすれば面白いほどに球形に育てることもできる。

料理用としてはスイートに軍配が上がるものの、以前、「サラダに散らすのにはこっちのほうがいい」と仰るお客様もおられてなるほどと思ったことがある。ただ、この幼稚園では、形が崩れるのが怖くてなかなか収穫できなかったとか。さもありなん。

冷夏の香り

松江市はこの夏日照時間が非常に短くなっているというニュースを聞く。いつぞやの冷夏の年と同じような感じで、この先がやや不安である。

例年なら強い日差しと少雨のために畑のバジルも葉が硬く、色も薄くなってくる頃なのに、今年はまだ青々と柔らかい。先日、今年初めてのバジルペーストを試してみたが、去年に比べるとなにか力強さ、パンチが足りないような気がした。本来の夏のエネルギーが感じられない。

そんな状態でも、バジルは着々と花を咲かせる準備を始めている。

スイートバジル

上の株はもう既に花芽がわかるぐらい成長している。このまましばらくすれば花穂が立ち上がってくる。普通はこのぐらいで花芽と一緒に葉を収穫すれば開花を遅らせることができる。

下の写真ぐらいだと、これから花芽を作りますよ〜という感じである。これぐらいで収穫するタイミングがつかめるようになると、バジルを育てるのも気楽にできるようになる。

スイートバジル

それにしても、弱々しい太陽の光には気持ちも滅入る。早くバジルにもガツンと強烈な光を当てて夏の香りを与えて欲しいものだ。