木の葉ずれ

梅雨に入ったというのに雨が少なく、爽やかな日が続く。風が吹くととても気持ちがいい。

良い風が吹くと、圃場の一角に植えたシルバーライムがさわさわと耳に心地よい音を立てる。

シルバーライム

この木はもう5,6年前にもなるだろうか、小さな実生から育てたものである。初めはなかなかこの場所が気に入らなかったのか、夏前には水が切れて葉先が焼けてしまって心配したものだ。

ようやくここ1,2年、背丈を肥えるようになってから葉も美しくなり、樹形もいい感じになってきた。ちょうどその頃から、風が吹くと気持ちの良い木の葉ずれを楽しませてくれるようになった。

周囲の田畑も春先の賑わいが一段落して、エンジンの音を聞くことも少なくなり、一層葉の音が引き立つようになった。

今までは葉色ばかり楽しんでいたが、葉が奏でる音もなかなか良いことに気がついた。木の葉ずれを楽しむ庭、なんてのがあっても良いのではないかと思う今日この頃である。

銀色の寝室

圃場の前にあるシンボルツリー、シルバーライム(ギンヨウボダイジュ)の芽が日に日に膨らんできた。今朝見ると、一つが既にふわりと開きかけていた。
シルバーライム
ギンヨウボダイジュの見どころは新芽の葉色である。特に葉の裏は綿毛がついていて文字通り銀色に見える。風が吹くと表面のグリーンと葉裏の銀色が輝いて瞬いているかのようにみえ、初夏の雰囲気を一層爽やかなものにしてくれる。
シルバーライム
葉裏の様子を写して見ようとしゃがんだところ、新芽の中にちいさなクモがお休み中であった。ふわふわとした寝床の中でお休み中だったのかも知れない。なんとも素敵な寝室を見つけたものだ。
シルバーライム
太陽が当り、暖かくなったのか、それとももっと全身を撮ってもらいたかったのかヨッコイショと外に出てきた。

この株は小さな苗を植えてから5年以上になり、3メートルを越えるようになってきた。そろそろ夏の良い日陰として活躍してくれるだろう。