五月の木陰で

五月に入ってから、妙に肌寒かったり、生暖かかったり、黄砂がひどかったりと、何となくスッキリしない日が続いていたが、今日は風も爽やか、日差しもなかなか気持ちが良い。

ギンヨウボダイジュ

圃場のギンヨウボダイジュも気持ち良く葉を揺らす。ようやく木陰が楽しめるサイズになってきた。こんな日に木の下でゆっくりと昼寝でもできたらどんなに快適か・・・。

でも、この忙しい時、そんな余裕は全くない。木陰に寝そべることができるぐらい手が空くのはまだ当分先。その頃はきっと梅雨に入っているんだろうなあ・・・

通り雨

待ちに待った雨。通り雨程度とは言え、緊張していた気持ちがふっと和らぐ。お盆前の台風以来の雨は、たった2週間ぶりなのに、一月も待ったような気がする。

ビニールハウスに打ち付ける雨音が快い。花壇や畑も多少潤っただろう。それよりも心への潤いは計り知れない。通りすぎる雨雲に、もう少しゆっくり動いてくれと願いつつ空を見上げているうちに、雨足は弱くなっていった。

ギンヨウボダイジュと蝶
ギンヨウボダイジュと蝶

外へ出てみるとギンヨウボダイジュに蝶が雨宿りしていた。

イメージの善し悪し

コガネムシの幼虫には毎年のように苦い思いをさせられている。親木のラベンダーの根が食害されてダウンしてしまうことはしょっちゅうだし、お客様の庭のローマンカモミールが一区画あっという間にダウンしてしまったこともあった。店先で広がりかけていたカーペットグラスも昨年、相当かじられてしまい、さすがのカーペットグラスも一時瀕死の状態になってしまった。

なので、「コガネムシ」と聞くと悪いイメージが思い浮かんでしまう。けれど「カナブン」という名前には子供の頃の夏が思い出され、なんとなくほのぼのとした気分になってくる。憧れのカブトムシを探して歩いた雑木林。カブトムシはいつも見つからず、枝にしがみついているのはいつもカナブンだった。それでも、「カナブンがいるなら、きっとこの木にはカブトムシもやって来る」と、毎回胸をわくわくさせて向かったものだ。いつも空振りだったけど。

カナブン

このカナブンは、圃場の横のギンヨウボダイジュにしがみついていた。樹液を探してやって来たのだろうか。でも、スズメバチと間違えるような大きな羽音でびっくりさせたり、ハーブの株元に産卵するのは勘弁願いたい。

ツリーハウスに降る雪

起きてみてびっくり、今朝は思わぬ積雪であった。とはいえ、もう春を感じさせる柔かで湿った雪。すぐに融けるだろう。

圃場のギンヨウボダイジュにいつからか作られた「ツリーハウス」にも雪が積もっていた。でも、なぜか暖かそうで、入れるものなら入ってみたいと思わせる。きっと住み心地も良いことだろう。

ツリーハウス
蜂か何かが作ったと思われる。咋秋、落葉し始めたら気がついた。調べれば何の巣かすぐに分かるのだが、ここは敢えて調べない。何か不思議な生き物が住んでいるかも・・・と思うだけで何となく楽しいではないか。知らない方が幸せと言うことも人生多いのである。

初冬の霧

今朝は風もなく濃い霧が立ちこめる朝だった。

車で走っていても回りの風景や家々がふわっと姿を表してくる。通り慣れた道なのに、別の場所へ迷い込んだかのような感じもちょっとあって楽しい。(対向車や自転車も突然現れるのであまり油断はできないけれどね。)
霧の裏山

圃場の裏山もトーンに乏しい。落葉したギンヨウボダイジュが秋の終わりをいやが上にも感じさせる。来春、また可愛らしい新芽を見せてくれる日を心待ちにしよう。

パープルメキシカンブッシュセイジ

パープルメキシカンブッシュセイジも小さな水の粒をまとい、今朝は重そうに見える。萼の色合いが目立つが、花はだいぶ落ちて地面に彩りを添えている。思えば今年はたくさん咲いてくれたのに、切り花で飾ることが少なかった。もっとたくさんの人に見てもらえば良かったね。

結局今日は、霧が晴れても青空を拝むことはできなかった。