二日酔いには

昨夜は子供の部活の懇親会に参加。会場で高校の時の級友に会い、話に花が咲き続けて久しぶりに痛飲。帰宅は3時であった。

当然、今朝は二日酔い。久しぶりに頭がぼんやりしたまま圃場へ。数年前からあまりお酒を飲まなくなったのには、色々理由があるが、飲んだ翌朝のシャキッとしない体と脳味噌に不快感を覚えるようになったのも大きい。

昔、園芸関係の友人が言った「二日酔いの朝は、水やりが一番」という名言にしたがい、苗の水やりからスタート。うまい具合に、結構土も乾いている。

水やりは決してハードな仕事ではないし、むしろ忍耐力が必要。ボーッとした頭とふらつく体でも何とかなる。

mizuyari
9月になったとはいえ、まだ夏の力強さの日差しを受けながら水やりを進めていると脂汗がじわりじわり。今朝はアルコールも含んでいる感じがする。だるさと軽い頭痛に耐えつつ半分ぐらい水やりが終ると何となく体のスイッチも切り替わったよう。

水分補給をしてお昼まで水やりを続ける。昼休みに帰って来た時は食欲も戻って来た。十年前なら夕方には飲酒欲も戻って来ていただろうが、今はそれはないだろう。

ハーブに出会った学生時代、いやがる友人に「二日酔いにはバジルが効くんだ!」と、無理矢理バジルのハーブティーを飲ませ、悶絶させたことをふと思い出した。

見つめる苗は育たない

とある本で、「見つめる鍋は煮えない」という言葉を知った。焦らず、ゆっくり熟成するのを待てということわざらしい。

お彼岸もすぎたというのに毎日、天候が不順でなかなか成長のそぶりを見せない苗を見ているとつい首をかしげてしまいがちだ。ポットから苗を出して根の状態をチェックしてみたり、土の乾き具合を調べたり・・・。

ただ、こちらがどれほど焦ったところで、育つ気になってくれないとどうしようもない。いくら見つめていても育ってはくれないのだ。

苗たち

今はこんな具合だけれど、ひとたび暖かくなると、「ちょっと成長ストップ!」と言いたくなるくらいぐんぐん伸びだすのは毎年のことなのにね・・・。

要経過観察

まだ天候は安定しないけれど、春を感じさせる日がときどき現れるようになり、お庭の作業もボチボチ進んでいる。

今の時期は、病害虫のトラブルも無いし、植物の方もほとんど成長らしい成長をしないので、久しぶりに様子を見に行くとか、お客様への挨拶程度の訪問が多い。

ところが、とある庭で異常事態を発見。バラの株元に怪しい穴。それも一つどころではない。株によっては二つ三つと見つかった。

ローズの株元の謎の穴

これは一体なんだということになり、穴の様子を確認。問題は、ここへ潜ったのか、ここから出て来たのか。出て行ったならまだ良いが、ここへ潜っていったなら今後が心配だ。とりあえず掘ってみたものの相当に深い。まっすぐでなく、斜めに深い穴だ。しかも結構でかい。

潜るにせよ、出て来たにせよ、掘り上げた泥でもありそうなのにそれも無い。お客様には、「とりあえず今後注意しておきます」と言って帰ろうとした矢先、スタッフが
「支柱のあとじゃないの?」
と指摘。

そういえば、冬の剪定を行ったとき、雪対策に支柱をかけ直した。特に埋め戻すこともしなかったのだろう。さらに観察すると、今冬新たに定植した株元には一つも穴は見つからなかった。

「おそらく原因はそれだね」
と、結論づけたものの、万一と言うこともある。要経過観察である。

教訓。支柱のあとはきちんと埋め戻しておきましょう。

庭土今昔

今日はお客様の家へ庭仕事。庭の縁に沿ってモッコウバラの定植作業だ。

はじめての作業を行う庭は、勝手もわからないことが多くいろいろ気を使う。さらに新築だとあまり周囲を汚したくないし、第一土の問題がある。今までの経験上、近年建てられた家の場合、大抵は庭土30cmより下はガッチガチの土、または砂利のことが多い。現在の家は基礎の関係からしっかり下が固めてあるのだろう。ただ、それならまだいい方で、数年前作業した、とあるモデルルームの庭なんて10cm掘ったらコンクリートや鉄筋等建築廃材が山ほど出て来て閉口したことがある。

それに比べ、40年ぐらい前に作られた家の庭は良い土が入れてある場合が多い。まっさらなマサ土が1メートルぐらい掘っても入っていて感涙にむせいだこともあるぐらいだ。(水はけが良すぎて、肥料が抜け気味なのは仕方ないけど)

幸いこちらのお庭は、事前に確認したところ30cmほどは良好な土、その下は石まじりの固い土だったが、なんとか掘れそうだ。

穴掘り開始!
穴掘り開始!
30cm。ここまでは楽勝。問題の固い層が現れてきた。
30cm。ここまでは楽勝。問題の固い層が現れてきた。

シャベルでは限界があるので、固い層からは鉄棒で突き崩しながら掘り進む。風が強いところなのでなるべく根が深く行くようにしっかり掘りたい。

鉄の突きん棒で崩しては掘り出し。明日は筋肉痛か?
鉄の突きん棒で崩しては掘り出し。明日は筋肉痛か?
ようやく目標の深さに近づく。
ようやく目標の深さに近づく。

なんとか80cmぐらいは確保できたので、固い土や石は取り除き、柔らかな土と肥料も加えて土作りを行う。

ここからは楽しい作業。鼻歌まじり。
ここからは楽しい作業。鼻歌まじり。

ちょっと苦労したが、しっかり植え込むことができた。

定植完了。あとは支柱を立てて完成。
定植完了。あとは支柱を立てて完成。

(おまけ)
仮止めかなにかの釘と、なぜか球根?????がひとつ出て来た。

釘と球根?を発掘。
釘と球根?を発掘。

頑丈な計量カップ

寒いし、天候は優れないし、作業もはかどりにくい季節だが、冬だからできる仕事もある。育苗用土の改良である。そもそも土作りには終わりが無い。長く使っているとなにかしら改良したいポイントが出てくる。特に近年の暑い夏に根が傷みにくいようにするのは喫緊のテーマだ。冬の間、ブレンドを試しては、育ち方を検証し、変更を加える。オンシーズンにはなかなか集中してできる作業ではない。

もちろん、目分量でブレンドする訳ではないので、腐葉土が何リットル、ピートモスが何リットルときちんと計量して記録していく。正確に量るためにも計量カップは必須だ。

計量カップ

園芸用の計量カップも結構販売されているが、もう何年も圃場で愛用しているのがクッキング用のステンレス計量カップである。以前はプラスチック製のものだったが例によって1年経たないうちに破損してしまうので、数年前にこのカップに替えた。頑丈そのもので目盛りも消える心配がない。結構高かったように覚えているし、購入時には躊躇したのだが、数年経っても全く劣化の心配はなさそうだ。今となれば正解だったと思う。

でも実際のところ、普段の土作りでは、正確に量るというよりも頑丈なその構造で用土をこそげとれるという点で重宝していたりするのだ。