斑入りと耐寒性

斑入りのラングワート(プルモナリア)は花もさる事ながら、葉の雰囲気を楽しめるのが嬉しい植物だ。以前、この葉を上手に使ったアレンジメントを頂いて感心したことがある。

この辺りでは、夏には結構葉傷みがする。猛暑の年など、株がダウンする恐れも結構高い。一方、冬は御機嫌である。春の開花を前にして葉も嬉しそうである。

斑が入った様子が肺に似ているとか、病気になった肺に似ているとか、それで肺病に効くと言われていたらしい
斑が入った様子が肺に似ているとか、病気になった肺に似ているとか、それで肺病に効くと言われていたらしい

それなのに、斑のないラングワートは秋も終わり頃になると葉をどんどん枯らしていく。今の時期は株元にちょろっと新芽が覗くぐらいで、花壇に植えた株も年末に葉を取り除かなくては見た目も悪い。

同じ植物なら斑入りの方が弱いのが普通である。不思議なところなのだが本当に寒さに強い植物は落葉したり、地上部を無くすなど、寒さへの準備がきっちり出来るものが多い。この辺りでは実証できないけれど、やはり斑の無い方が本当の寒さにはより強いんじゃないかと想像している。

ニートな葉

5月になると日差しも強い。朝や夕方はともかく、真昼は日陰のほうがかえって気持ち良いぐらいになってきた。

ハーブたちも強烈な直射日光を嫌う種類はそろそろなにか対策を始めなくてはいけない時期である。斑入りの種類については葉が焼けてくるものもぼちぼち出はじめる。

パイナップルミントも葉焼けに弱い種類の一つだが、春先にはさらにこんな葉も出てきたりする。

アップルミント

普通は縁取りのように斑が入る。ところが、たまに葉全体が真っ白になってしまったものが出ることがある。

かつてはこれを何とか増やせないかといろいろ試して見たこともあったが徒労に終った。写真でも分かるように葉の縁のほうから徐々に焼けてくる。5月の初めでこうだから、その後どうなるかは明らかである。可愛らしい葉ではあっても葉緑素不足ではあまりに弱いのだ。

この葉で光合成しないのであれば、他の葉で作ってもらったエネルギーでようやく成長しているのだろうか。早く自立しなさいと言いたいところだが、自分もかつてこの葉と似たりよったりであったことを思い出すと沈黙せざるを得ないのである。

スロースターター

花壇のゴールデンレモンバームが徐々に大きくなってきた。昨年の夏以来株が小さくなっていたので少し心配していた。この調子なら大丈夫だろう。今年も大きくなってくれそうだ。

ゴールデンレモンバーム

ただ、まだ本来の美しい葉色になっていない。写真で見るとただのレモンバームという感じだ。斑入りだからといって春一番の葉から奇麗に色づくわけではないようだ。苗の場合も、春先であっても最初はぱっとしない葉色である。それでもある時期からぐっと葉色がいい感じになってくる。エンジンがかかるのに時間がかかるのだろう。

以前、タイムの斑が消えるという話題を投稿したことがある。幸い、ゴールデンレモンバームは斑が無くなることは無い。安心して見ていられる。

残念ながら花はあまり鑑賞用としてお薦めできるという感じではない。そもそも、レモンバーム自体が花がそれほどぱっとしない。その上、ゴールデンレモンバームは暑さには少し弱いため、花の時期には葉も小さく、かさかさになりがちで余計に見栄えが悪くなるのだ。そもそも、花もやや咲きにくい。葉を楽しむ目的なら花は咲かせないにこしたことは無い。もっとしっとりした環境なら夏でも案外良いのかも知れないが・・・。

花も葉も

圃場脇に植わっているゴールデンレインローズマリー、冬が終わる頃から斑が徐々に鮮明になってきた。
ゴールデンレインローズマリー
かなり前から育てているローズマリーだ。でも、実際にいい感じになってきたのはようやくここ数年になってから。

まず、斑がきれいに入らない。暑い夏の時期はもちろん、冬までの時点で株が充実していないと駄目なようだ。普段から肥料が控えめなせいもあるのだろう。

また、花も咲きにくい。ようやくぼちぼち咲くようになってきても、斑がきれいな時に咲いたのを見たことがない。たいてい斑があせた頃に咲いてくるのだ。斑も奇麗な時期に花を咲かせるには相当エネルギーがいるのかも知れない。
ゴールデンレインローズマリー
もう20年近く前になるが、とある公共のガーデン内のショップで販売されていた鉢では見事に斑が入り、花もしっかり咲いていた。

栽培施設も空調がバッチリ効いていたし、肥料もかなりやっているようだったので、そのせいもあるのだろう。その時見たゴールデンレインのような株は今の育て方ではあきらめざるを得ないのかも知れない。

不安定

春を前にして今年もドーンバレータイムの斑が現れ出してホッとしている。毎年春に斑が現れ、夏に向かって消え、グリーン一色になる。
ドーンバレータイム
斑入り葉はいずれも春先にきれいになるものが多い。ただ、斑が安定しない種類は春先に斑が戻ってこないこともある。ドーンバレーも斑が安定しない方だが、今まで割ときちんと春には斑が現れている。それでも毎年一抹の不安を持って春を迎えている。

そんな思いがあるからか、春のドーンバレータイムの色はなおさら美しく感じる。これからますます鮮やかになってしばらく楽しませてくれるだろう。そのかわりと言っては何だが、花はイマイチである。もっと寒冷地か乾燥地では良い結果が出ると思うが、山陰の気候ではどうも咲きにくい。葉を楽しむことが中心になりがちである。