気になる鳥

ここ数ヶ月ほどだろうか、なにかと目につく鳥がいる。ある時は道端で、またある時は店の周りで見かける鳥だ。背中は青っぽく、ちょっと目を引くけれど、ものすごくきれいと言うわけではない。それでも何となく気になっていた。

今日もビニールハウスから出てみると、駐車場の砂の辺りでしきりに何かをついばんでいる。どうやら毛虫をつついているようだ。毛が嫌なのでつついては離しているようにも見えるし、ネコが小動物をもてあそぶように、ただ遊んでいるようにも見えた。

イソヒヨドリ?

どうやら夢中のようなので、これはチャンスとカメラを持ってきてそっと近づく。それほどこちらを気にする素振りもなく、夢中で毛虫と遊んでいた。

イソヒヨドリ?

何枚かの写真を撮り終えた後もしばらく遊んでいたようだ。そのうち、毛虫も一緒にどこかへ消えていた。

帰って調べてみるとイソヒヨドリと言う鳥ではないかと思った。「イソ」とつくからには海の近くの鳥のようだけれど、時には内陸のほうにもやって来るらしい。ここから海までは結構ある。ビルなどを崖地と思ってすむこともあるとか、それで高速道路の橋脚の下で見たのかも知れない。

出撃準備

今年はなんとなくナメクジの被害が多い感じがする。皆様の所はどうですか?

スミレの仲間の葉も穴だらけになったし、バジルの新芽もかじられた。そしてなんといっても発芽したばかりのナスビときゅうりが一夜にして消失してしまったのには腹が立った。

そして、今標的になっているのが、ニオイアヤメである。どうやら終った花を目当てに食べに来るようだ。咲いている時もかぐわしい花だからきっと食欲がそそられるのだろう。

開化を終えた花。これだけを食べてくれるのなら良いのだが・・・
開化を終えた花。これだけを食べてくれるのなら良いのだが・・・

終った花を食べに来るぐらいならば目をつむる所だが、ついでに葉までかじって帰られたのではたまらない。それでもと思い、朝早い内にチェックして捕殺するようにしているが次から次へと現れる感じできりがない。

葉に大穴が・・・
葉に大穴が・・・

ところが、夕方様子を見に行ってみると、株元にカエル君がいつの間にかいらっしゃる。ナメクジが出てくる時間にむけて出撃準備か?と思いたい。心なしか目つきも鋭くなっているような・・・?

カエル

そもそもの間違い

毎年のように遅れてしまう夏物野菜の種まき。今年は普段の年よりもはやめに出来たのに、発芽が非常に遅くなり、発芽しても大きくならない。気温のためなので仕方がないと思いつつも、ついにしびれを切らして、昨日きゅうりやトマト、ナスなど、いくつか苗で購入してしまった。実際、自家用なので一株、二株と言う単位で充分だから種子を蒔くよりも苗を買った方が手間やタイミングの点から見ても有利なのは分かっているのに毎年繰り返す愚行である。

急きょ植え場所を確保するために、畑の様子を見に行くと、昨年トマトを植えた周りにたくさんこぼれ種で発芽している。愕然。

トマトのこぼれ種

ただ、昨年植えたのは接ぎ木苗だった。接ぎ木苗からの実生だから、これを植えた所で昨年ほどのなりは期待できそうもない。トマトに詳しいスタッフも、「だいぶ収穫量は落ちるでしょう」と断言。

でも、せっかく芽を出したのを耕してしまうのはもったいない。とりあえず10株ほどをポット上げして、そのうちいくつかは植えてみようと思う。これがそもそもの間違いだとは心の奥では気づいているのだが・・・。

かわいいアジサイ

「お引っ越しの忘れ物」で話題にしたヘリオトロープがようやく復活して花も咲かせ始めたので店頭に持ってきた。

ヘリオトロープ

風の具合によっては甘い香りが辺りに漂う。花もさる事ながらやはりヘリオトロープの命はこの香りである。今でも最初に嗅いだ時の感動は忘れられない。

なるべく多くのひとに見ていただきたくて、店頭でも目立つ所に据えた。香ってみて「次の苗ができた時には是非」とのご希望も頂いたりするとなおさら嬉しい。

中に、「あら、かわいいアジサイね」という反応が結構あったのにはびっくりした。まあ、パッと見にはそうも見えるよね、とスタッフと笑いあった。とはいえ自分もこの世界に足を突っ込まなかったら、「かわいいアジサイ」としか思えなかったのかも知れない。どころか、ただの「花」ぐらいの認識だった可能性も高い。今は幸せである。

新築一戸建て

圃場には、潅水用の貯水タンクがある。水源は井戸であるが、さすがに一気に吸い上げてしまうと枯れる恐れが高いので、いったんタンクに溜めて、それを使うようにしている。

水を頻繁に使う夏は溜まり具合に気を付けていなくてはならないが、梅雨明けまではそれほどでも無いのであまりチェックしない。今日、久しぶりに半開きにしている蓋を開け、中の様子をのぞき込もうとしたら、「ブーン」と危険を感じさせる羽音。思わず首をすくめた。何かが飛び去った方向を確かめるとこのへんで「アカバチ」とよばれるスズメバチの仲間だった。種類は良く分からない。我々にとっては細かい種類はどうでも良い。名前を考えている前に身をよけることが大事だ。

しばらくしてまた戻ってきてタンクの蓋の隙間から中に入っていった。あまり嬉しくない光景である。「まさか、この中に巣が・・・」

一匹が出ていったのを確認して恐る恐る、タンクをノックしてみる。「トントン」

すかさず飛び退き、全神経を集中して耳を澄ますが羽音はしない。何度かノックをした後に、思いっきり足で蹴ってみた。すかさずダッシュで逃げる、特に反応は無いようだ。

長い棒を持ってきて蓋を全開にしてみる。もちろんすかさず飛び退く。何もおこらない。

恐る恐る反対側に回って覗いてみると小さな巣が作られはじめていた。雨も直接は入ってこないし好都合な場所なのだろう。他に一匹も見当たらない所をみると、先程遭遇したのは女王バチだったのだろうか。

ハチの巣

それでも写真に収めようとしばらく待っていたのだが、蜂は戻ってこなかった。

蓋を開きっぱなしにしておいたら諦めたようでもう翌日以降巣が大きくなることは無かった。少しの変化でもお気に召さなかったのだろう。

2年ほど前だろうか、ビニールハウスの向かいにある集会所の軒に同じ蜂が大きな巣を作った。誰も怖くて手を出さなかったら、ある日大きなスズメバチたちが攻撃を仕掛けてきてものすごい戦闘になった。道路を隔てたこちらまで、蜂のアゴが鳴る音が聞こえてきたくらいで、地面にはおびただしい蜂たちが散乱していた。どちらが勝ったのか良く分からなかったが、その後一匹もいなくなり、巣は残っているのに次の借り手は未だにいない。新築一戸建てが好きなのだろう。今回もタンクに着工しかけて邪魔が入って諦めたのかも知れない。

瓦の上にはエビス様。縁起が良さそうである。
瓦の上にはエビス様。縁起が良さそうである。

今後は蓋をしっかり閉めることにした。もう少し大きくなっていたらと思うと今でも少し怖くなる。