いつも後になって

自分でも今になって思うと不思議だが、お庭の仕事をしているのに、そのお庭のベストシーズンの様子を見たことはあまりない。それぞれの草花にしても同じこと。一番の開花期に向け、その前に作業を行なうので、実際に花が咲いている時には大抵他のお庭の作業にかかりきりと言う場合が大半である。

後になって、「良く咲いたよ〜」と言われて喜ぶぐらいである。

クレマチス

このクレマチスも、花びらが完全に散ってからようやくお目にかかることになった。実は半年前、クレマチスが絡んでいる塀を修理することになり、ポキポキ折れやすい枝を細心の注意を払って取り外したのである。寒い最中、本当に大変だった。そのうえ、結構この株は気まぐれで、年によっては「今年はあんまり咲かなかったわよ」と言われるぐらいなのでかなり心配をしていた。

幸い、良く咲いたようで持ち主にも喜んでいただいた。私は咲き終った残りを眺めて満足するのである。