もっぱら観賞用

ゴールデンウイークの声を聞く頃から、親木を管理しているビニールハウスの中でクレマチスが咲き始める。親木といっても、当店の苗リストにはクレマチスは見あたらない。ずいぶん前に苗を導入して、その後親木サイズになったものの、何年もそのまま。何株かあるのに、それを元に増やそうとすることも無いし、どこかのお庭に植えてあげると言うわけでも無い。

クレマチス・モンタナ

それほど徹底した管理をしなくとも、季節になれば良く咲いてくれる。トラブルも少なく、雰囲気もなかなかGOODである。というふうに、評価はしているのだけれど、ポキポキ折れるのがちょっと苦手と言えば苦手。

思い出せば5〜6年前、新しく入ったスタッフを連れてあるお客様の庭に行った。春先だったとおもう。そのスタッフにも手伝わせて庭の手入れを行なった。ちょうどその新人にクレマチスの周りの枯れ枝などを処分させたのである。

まもなく、そのスタッフはやめてしまったのだが、その年の今ごろ、クレマチスが全く芽吹いていないということが判明した。後になって思えば、その新人に任せたのが良くなかったのかも知れない。

それでも、翌年以降は成長も元にもどり、現在に至るまで良く花を咲かせているが、以来、クレマチスにはどうしても神経を使うようになってしまった。

そう言った過去があるからと言うわけではないが、これから先ももっぱら観賞用だろう。