器用貧乏

ハーブの説明で「〜に利用できる」と言われていても、あまり期待するのは禁物である。「利用可能」であっても、必ずしも美味しいとか、卓越しているという保証は無い。

ミントマリーゴールド

ミントマリーゴールドは、香りがタラゴンにやや似ていることから「貧乏人のタラゴン」とか「貧者のタラゴン」と呼ばれ、「料理に利用できる」とされる。だが、使ってみるとやはり代用。本物のタラゴンには及ばない。

また、ハーブティーにも「利用可能」であり、以前、美味しいという話を聞いて試してみたことがある。結果はイマイチであった。飲めないことはなくとも、日々楽しく飲むという風には思えなかった。それでも、ハーブティーとしては血圧を下げたり、消化に良いという側面もあるのであまり非難するわけにはいかない。また、もしかして収穫時期や入れ方に問題があって美味しくなかったのかも知れず、また試してみようと思う。

花も控え目ながら、まずまず良く咲く。今日訪れたお客様の家では一輪挿しにミントマリーゴールドの花が活けられ、良い雰囲気だった。近縁のレモンマリーゴールドは巨大化して困ることもあるほど育つのに比べ、比較的おとなしく、この点は評価できる。あまり頑丈な様子ではないので、冬に地上部が枯れてしまうと、それなりに心配してしまう。でも春には必ず芽を出して安心させてくれる。

この花を器用貧乏と呼ぶのは失礼かも知れないが、ついつい自分と照らし合わせてそのような印象を持ってしまうのだ。