自粛

松江近郊でいくつかのお庭を手がけさせてもらっているが、徹底的に管理できる庭ばかりだと言うわけではない。コストの関係もあって、あまり手がかからないように作っていく庭もある。

雑草が生えにくいよう、生えてもとりやすいような土作りやグラウンドカバーの選定も大事だし、植える植物の方もあまり手がかからないものを選ぶ必要がある。かといって目を楽しませる要素も必要だ。

この辺りではローズマリーは育ちやすいしトラブルフリー、花の少ない時期に開花するので良く使っていた。ただ、我ながら少々ワンパターンにも思えるようになってきたのでこの頃は自粛気味。次に良く使ったのが宿根ネメシア。花もちょっと香るし、ほったらかしにしてもいつでも咲いている。少し手を入れれば言うこと無い。また、これも別にハーブではないのだが、エリゲロンも重宝している。

エリゲロン・プロフュージョン

何と言ったって頑丈だし、花色が変わるので見栄えがする。これも年中咲いているので花殻があっても開花中の花で気にならない。少し広めの場所でもこれを植えておけばかなり手間が省ける。市内のイングリッシュガーデンでも上手に使われていた。ただ、これも近年、この辺りでもよく見かけるようになったのでワンパターンと言われぬうちに手控えなくてはと思っている。

そのためには次の候補を見つけるのが先だけど。

寄せ集め部隊

昨日に続き、もう一鉢紹介。こちらは、もう少し後、10月の初頭に作りはじめた鉢植えである。

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2カ月を経て、ようやく見栄えがするようになり、店頭へ持ってきた。

材料は下葉がすっかり無くなってしまったフレンチラベンダーのアボンビューをメインに、

アボンビューラベンダー

だらだらに育ったナスタチウム、色が不明の同じくナスタチウム、まずまずまともな宿根ネメシア(扱いやすくて、花も長期なのでついつい多用してしまう)、そして伸びきってしまったエリゲロンである。いずれも圃場のあちらこちらから持ってきた寄せ集め部隊である。

素材

いずれもばっさり剪定して植え込んだ時はこんな感じ、非常に殺風景である。鉢も、一年ぐらいビニールハウスでほったらかしのテラコッタ。良い意味で味は出ているが・・・

寄せ植え

こんなひどい状態でも、何度か剪定をしながらきちんと育てれば、店頭の隅を飾るぐらいにまではなってくれる。来春、ラベンダーの開花が楽しみである。

菊を愛でる

重陽の節句である。ここは一つ菊でも愛でようかと圃場の周りを一回り。野に咲くキク科の花を探してみる。

アキノノゲシ

まずはアキノノゲシ。となりの荒れ地にたくさん開花中であった。写真に写してみるとなかなか良い感じだが、花の後の綿毛が一気に飛んでくるのには毎年閉口させられる。

ヒメジョオン

続いてヒメジョオン。春から秋までいつでも見かける。ビニールハウスの間に結構生えている。しょっちゅう草を刈っている場所なのに元気だ。エリゲロンの仲間だとは今まで知らなかった。そう言われれば共通点も多い感じだ。名前も何となく似てるね。

オオジシバリ?

圃場の裏の当りにいっぱい咲いているのはオオジシバリ(ただのジシバリかも知れない)。こんな圃場の端ではそれほど邪魔にはならない雑草なのだが、完全に駆逐しようとすると大変だ。

ノコンギク

最後に見つけたのがノコンギク。ビニールハウスの外から枝を伸ばし入れて、ポット苗の上に咲いていると、ハーブの花が咲いているようにも見える。「私も仲間に入れて」と言っているかのようだった。

今日は充分観賞用として楽しませていただきました。どうもありがとう。でもまた明日からは雑草として扱うのでヨロシク。