冬の好感度アップ

年中いつでも、このハーブは好みだなぁと思う種類がある一方で、季節によってお気に入りになったり、それほどでもなくなったりする種類というものもある。

たとえばダイヤーズグリーンウィード。ちょうど花が咲く頃は葉の色も爽やかな緑色。花のイエローとも調和して目にも優しく映る。

ところが夏には盛大に枝を伸ばし、邪魔になってくる。枝も固くなり柔らかな印象もどこへやら。枝分かれしてあちこちまとまりが無く広がって、隣のハーブを覆う勢いが疎ましさを感じるようになる。なので以降は好感度が低いまま翌年に持ち越す。

ところで、このまま春まで放置しておくと、雪でぺしゃんこになった枝を苦労して剪定するという面倒な作業が待ち受けることになる。そこで昨年は秋のうちにさっぱりと剪定をかけておいた。

今年の冬は少し印象が違う。いつものだらしない姿でないと、濃く色づいた葉がなかなかいい感じ。「実は冬もいいかも」と思えてくる。あとは樹形かな・・・。枝分かれがややランダムなので込み入らないよう上手に仕立てることができれば冬も好感度がアップするのかも。

ダイヤーズグリーンウィード

ダイヤーズハーブ

ハーブの用途は様々あるが、一つの大きなカテゴリに染色がある。食用にしたり、ハーブティーにするのに比べある程度のノウハウと器材も必要なため、初心者にはやや敷居が高い。そういう自分も染色についてはほとんど素人同然である。

ダイヤーズグリーンウィード

圃場の横で今年もダイヤーズグリーンウイードが咲き出した。名前の通り、染色用のハーブである。マメ科で成長が速く、病害虫も少ない。どこでも良く育つ。この株、実は昨年の秋、畑の構成を変えるため掘り上げて移動させた。マメ科のものは移植を嫌うものもあり、大株だったので少し心配したが、移植されたことも気づいていないかのような成長ぶりを見せた。

大きく育ち、花も良く咲くので黄色が好きなひとや、大きな庭、そしてもちろん染色をする方にはおすすめだろう。残念ながらここではその実力を発揮できずにいて少々可愛そうである。

ところで、かつて、染織家の方からハーブや野草で染めた毛糸で編み上げた見事なマフラーをいただいたことがある。何色もの色が使ってあるのに目に優しく、見ているだけで楽しくなる作品だった。私のようなものが普段おいそれと首に巻けるようなものではない。いつかこのマフラーを巻いて颯爽とでかける日のために大事にとってある。そんな余裕が出来る頃には染色にも足を踏み入れることができるかも知れない。染色用ハーブにもそれまで待っていてもらわねば。